コンピュータ関連学会
出典: Fukudat
学会とは,研究者が自らの研究成果を発表する場であり,発表される成果の科学的妥当性をオープンに議論・評価する場である.そのために学会は,研究発表討論会(Conference, Symposium, Workshop)を主催・運営したり,学術論文誌(Journal, Transactions, Letters)を発行することを主な業務として行う.
研究成果を発表,議論,評価する場という性格上,専門性が高いため,分野ごとに数多くの学会が存在する.コンピュータに関連する学会もいくつか存在する.
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コンピュータに関する国際学会
ACM (Association for Computing Machinary, Inc.; 計算機械学会) がコンピュータを専門とする最も古い学会で,1947年に設立されている.ACM はTuring賞やGödel賞を授与する組織である. ACMはその下部組織として,専門分野に特化した SIG (Special Interest Groups) を持つ.例えば,SIGMOD (Special Interest Group on Management of Data) はデータ管理の専門とするグループである. SIGが中心となって具体的な国際会議 (conference) を主催している.
IEEE (Institute of Electrical and Electronics Engineerings, Inc.) という電気・電子技術の学会にComputer Society (IEEE CS) という組織があり,ACMと並んでこの分野で最も影響力の強い学会となっている.
このほか,人工知能を専門分野とする AAAI (Association for the Advancement of Artificial Intelligence), データベースに特化したVLDB Endowment, Inc.なども存在する.
主要な学会は,通常(営利を目的としない)法人である.
論文誌
ACM, IEEE CS を含む学会は一般に,論文誌 (Journal, Transactions) を定期的に発行する. 学会員は,研究成果を論文誌に投稿することが出来る. 投稿された論文は,論文誌ごとに構成される編集委員会が任命する複数の査読者 (referee) によって査読(審査)される. 審査に合格した論文だけが,実際に論文誌に掲載され出版される. このように,論文(すなわち研究成果)の妥当性や重要性を検証し,品質を高く保つことが学会の重要な役割である.
国際会議
学会が主催する会合で,世界中の研究者を集めて研究発表を行う場を国際会議 (International Conference or International Symposium)という. 時に,これを学会と呼んでしまう人もいる(例:「先週参加した学会で…いう話を聞いた」など).
より新鮮な話題について(しばしば少人数で)議論する会合を設けることがある.このような会合をワークショップ (Workshop) という.ワークショップはしばしば国際会議に付随して開催される.
コンピュータに関する日本の学会
情報処理学会 (Information Processing Society Japan; IPSJ)が日本最大のコンピュータ関連学会である.論文誌(ジャーナル)を発行している.情報処理学会は研究会と呼ばれる下部組織をもち,研究会が会合 (conference, symposium, workshopなど)を企画・運営するとともに,一部の研究会は論文誌(トランザクション)を発行している.
情報処理学会と並んで電子情報通信学会 (Institute of Electronics, Information, and Communication Engineering; IEICE) という電気・電子技術の学会があり,その情報システムソサイエティが大きな勢力を持っている.その下には専門委員会と呼ばれる下部組織があり,会合 (conference, symposium, workshop) を企画・運営している.英文・和文の論文誌を発行しており,英文論文誌には海外からの投稿もある.
また,情報処理学会や電子情報通信学会とは別に,専門分野に特化した学会として,
- ソフトウェアに特化した日本ソフトウェア科学会 (Japan Society for Software Science and Technology; JSSST)
- データベースに特化した日本データベース学会 (DataBase Society of Japan; DBSJ)
- 人工知能に特化した日本人工知能学会 (Japanese Society of Artificial Intelligence; JSAI)
などがある. これらの(比較的)新しい学会も,論文誌や研究会など,活動の形態は従来の学会と同様である.
また最近,人間中心の情報システムを志向し,ビジネス・研究領域の融合や情報システム人材の育成を目的とし情報システム学会が2005年に設立されている.
